不帰の嶮ルート
白馬岳~杓子岳~白馬鑓ヶ岳~不帰キレット~唐松岳~八方池山荘 (中・上級)
技術レベル:D
体力レベル:6
誰もが憧れる難コースを歩く
クサリ場やハシゴなどが連続する不帰嶮を歩く難コース。盛夏だと渋滞することが多いため通過には3時間程度が必要。
●登山データ
日程:1泊2日(白馬岳から)
歩行時間:11時間25分(登り8時間25分、下り3時間)
歩行距離:19㎞
高低差:1,100m
Route Guide
白馬岳から唐松岳の縦走は展望にも高山植物にも恵まれていますが、不帰キレットから唐松岳の登りが最大のネックになります。細い岩稜線をクサリやハシゴを使って登ります。約3時間の登りですが、緊張の糸を緩めずに頑張ってみましょう。初級者の人は必ず経験者と歩くようにしましょう。途中にエスケープできる道はありません。実際は天狗ノ大下り取付点からが難所になります。
白馬岳山頂から稜線を白馬鑓ヶ岳へ向かいます。杓子岳は鞍部から巻道を使いましょう。この道が杓子岳の稜線から下ってきた道と合流して、しばらくいくと、鑓ヶ岳の鞍部に着きます。ここで小鑓を経て白馬鑓ヶ岳山頂に登ります。展望に優れた山頂です。ここから稜線を一気に下り、稜線に合流します。右に下る道は白馬鑓温泉への道です。ここを直進して天狗山荘に向かいます。天狗ノ頭から天狗ノ大下りまでは気持ちのいい稜線歩きですが、高低差が300mもありますので、ゆっくり下りましょう。シーズン中はこのエリアで渋滞し、スケジュール通りに歩けないこともしばしばあります。天狗ノ大下りを過ぎると不帰キレットです。
不帰キレットからはクサリ、ハシゴの登下降が続きます、ペンキマークで方向も示されていますので、三点指示の姿勢を守って安全第一で進みましょう。ヘルメットの装着も忘れないように。一峰は稜線伝いに登ります。すると二峰の大きな岩が立ちはだかります。しかし、指示通りのコースを登れば、手がかり、足がかりはしっかりしていて安心できるはずです。危険な箇所にはクサリが張られています。アングルの橋を渡り、バンド状の狭い道を進みますが、すれ違いは不可能なので、十分に先を見て歩くようにしましょう。その後、岩場をひと登りすれば二峰の頂です。広い山頂なので休憩を取りましょう。勾配の緩い稜線を進み、ハイマツの中を抜ければ三峰です。ここから比較的安定した道を登ると唐松岳山頂です。
登ってきた悪路がはっきり見えています。目の前に広がる五竜岳が印象に残ります。ここから唐松岳頂上宿舎に下り、ここで一泊します。翌日は八方尾根を下って、八方池山荘からゴンドラを乗り継いで白馬八方に下山しましょう。